2013年07月24日

夏休みの自由課題

夏休み、自由研究

課題 [ 重曹の働きについて ]
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私の年代で、重曹と聞けば・・ふくらし粉!、
今のように、何でも手に入る時代でなかった頃は、おやつには小麦粉で作った蒸しパンやホットケーキ(の様な物ww)をふんわり仕上げる為に、よく用いられていました。(もっとふんわりさせようと、沢山使用すると苦くなるだけですので、量方には注意!)

前置きが長くなりましたが、修理依頼を受けて貰えないまま、8ヶ月も未稼働状態になっている、MAZAKのNC旋盤(200UMSY)を処分するに当たり、80Lを越える切削油の処理をしなければなりません。
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他の加工機に比べると、MAZAKは潤滑油の放出量が3倍ほど多いので、これが切削油に混入して他機種と比較してもより腐敗しやすくします。(未稼働時でも、エアーを繋いでおくだけで自動潤滑されるようです。)


そのままの状態で、稼働中のほかの機械の補充用にしても良いのですが、油水分離が大変なので、移す前に潤滑油だけを抽出することにしました。

一晩おくと、表面に潤滑油を含んだ膜が張りますので、これをすくい取って容器に移す。これを毎日、根気よく行います。

それがこれ。
DSC01862.JPG分離状態が分かりやすいように、透明な入れ物で見ると・・
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過去には、湯煎分離も試みたこともありますが、電気エネルギーの無駄を無くす為に、今回は環境負荷の少ない方法で挑みました。
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すくい取った、油膜に重曹を入れ、充分撹拌した後一晩放置します。
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これが、放置後。綺麗に分離しています。
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下に残った澱は、油分を含まない汚水です。(腐敗臭もあります)

分離後の潤滑油を移し替えて集めるときに、若干の澱もまじりますので、開口面積の小さな入れ物に移し、少し重曹を加え撹拌して放置。


こちらが、攪拌時
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沈殿後。綺麗な透明度です。腐敗臭もありません。
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容器底に沈殿しているのは、重曹です。

この工程を経て、抽出された潤滑油は・・・3Lを越えました。
2L入りの容器にまとめたのがこれ。
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抽出されたオイルがエマルションタイプの切削油ではないことが、水を加えても乳化しないことで確認出来ます。
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よゐこは、宿題を早めに済まそうね〜。終盤に追い込むのは駄目だぞ〜♪


NC工作機に付き物の[ 切削油の腐敗 ]処理に、一石を投じられるかも知れませんね。

面白いと思った方、ビジネスパートナーを募集します。
posted by 仙人 at 10:36| NC加工機

2013年07月23日

MAZAKの結末です。

先ほどリース会社の査定額が決まりましたので、断腸の思いで
MAZAK 200U MSYを導入時の1/3〜1/4価格で手放すことにしました。

リース会社が調べた範囲でも、同じ被害に遭われた方が数名いたと聞きました。

それから、残りの返済分はリースアップまでの期間で、分割で払うことに。

ご心配頂いた皆様、ありがとう御座いました。

今後も支援よろしくお願い申し上げます。

結局は、全てユーザーサイトに、負担が来ることになるんですね。
こういう事って、製造者責任を問うことが出来ないのでしょうかね。

メーカーサイトは、うるさい奴がいなくなって、ほっとしているかと思うと、
余計に腹立たしいですが・・。

追記:2013年10月に、急遽工場を移転することが決まり、MAZAK機も移動することにしましたので、リース会社と協議の結果、「弊社で修理しても良い」と許可が下りましたので、トライしました。
結果は、不具合発生当初から私が指摘していた、タレット駆動モーターとLMガイドボールねじを駆動する連結部(カップリング)が締まっていない不具合と判りました。詳細は、「MAZAKこの後・・2」http://blog.sakura.ne.jp/cms/article/edit/input?id=92688317

下取り価格が購入時の2,500万円が実稼働3年で60万円に値下がり。「買い取って捨ててもいいから」とリース会社に泣きつき、自分で修理しましたが…MAZAKは、「大変危険な方法」と警告していますので、よゐこはマネしないように。 日々機械がタレットの重さに耐えかねてずり落ち、勝手に移動しているのは、危険だという認識にならないようですね。

追記:2018/10/15 現在も、自分で直しながら精度を保っておりますが、MAZAK側は修理要請に応えておりません。日本を代表する機械メーカーがこの様な事で良いのでしょうか。
posted by 仙人 at 15:29| MAZAK

2013年07月12日

ASQ51よ! お前もか・・

昨年10月に、中指を咬んだ子が、3ヶ月ほど前から、時々だだをこねます。

そして、ついに材料検知レーザービームが不調に・・・

早速、部品を取り寄せて、交換中

これがその部品(受光器側)
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バラし始めると・・めっちゃせんが多い。 & センサーの線の細いこと。
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部品と一緒に、配線部面も送って頂きました。多謝!
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さすが・・13年使うと汚れも溜まります。作業前に、掃除をして・・。
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結構面倒くさかったりしますが、2時前に完了!!。


発信側のビーム位置確認の為に、紙に写して・・
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材料がない状態です。

こちらは、材料が有ると遮ります。
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な〜んだ、簡単じゃん(バキッ! Σ(ノ`Д´)ノ!

締めて、13270¥と端子105¥でした。

これで、日立精機とアルプスのバーフィーダーは、まだ10年は戦えられるな。!

2013年07月08日

ヒートシンク極暑テスト

キック車両のヒートシンク (U)型。(穴開けないで取り付け用。)

やり残したテストの続きですが、前回は朝の早駆けだったので、十分に温度が上がりませんでした。

今日の日中外気温度38℃。

先ずは、炎天下に放置した状態の、シートカウル内温度は。
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ヒートラベルは、まだ変化していませんね。
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テスト後のエンジン温度
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ラベルの温度 (上ヒートシンクベース温度)(下レクチファイヤ)
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80℃まで変色しています。きれい ♪

で、肝心の温度は・・・
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何とか、収まりそうですね。

それにしても、異常な暑さ !。
posted by 仙人 at 16:52| レクチファイヤ

2013年07月03日

お化けの正体・・見たり!

13年使った日立精機のNC旋盤TS15。突然不調になりました。

森精機さんに電話しましたら、即日対応しに来てくれました。
状態からして、ベルトの歯が飛んだ症状のようですので、裏側から覗いて観ましたら、かなりささくれた状態になっていますが・・、歯は・・付いています。

いずれにしても、およその当たりを付け、部品の在庫確認も済ませ、翌日交換出来るところまでバラしておきます。

外からの見た目では分からなかったのですが、外してみると・・・。
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ご覧の通り、見事に剥離していました、自動車でも、10年10万キロですから、
そろそろ悪くなってもおかしくないのですが、これで安心してしばらく使えます。


新しい奴は、青い高級品だぞ!!w。
ついでに回転工具のベルトも交換して貰いました。
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あとは、芯出しですね。

まあ、私の手の掛かれば、3時間で・・・・?

のつもりが、延べ時間24時間(2日間で)?????

なんだかいつもと様子が違います。

実は、メーカーさんも、トライしてくれたのですが・・・「このままやっても、いたずらに出張料金がかさむので、社長が慣れているなら、ご自身でやりますか」と言われたので、もう午後9時も回っていた事もあって、か〜るく引き受けました。(サービスマンの名誉の為にお断りしておきますが、森精機の機械に精通していますが、倒産した日立精機の経験はありません。)

こんなの、ちょチョイのチョイ!。のはずでしたが・・。

で、2日目の今日、もう一度途中までバラして組み直???あらら。

トラップ その壱
位置決めピンの位置が#3と#9が入れ替わっていました。
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元々、#9のタレット位置決めピンの加工ミスなのか、穴がずれているようで、調整がきかないので、先端を細くしてあったのですが・・入れ替わっています。
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トラップ その弐
センターキャップのオーリング・・。


此奴が、タレットと供締めになっていることで、カップリングに固定しているネジをフリーにしても、キャップがタレットの芯になっていて、本来フリーであるタレットの自由を奪っていました。
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おまけに、オーリングが新しい物だから、シャフトとのガタもありません。
(調整しても、反力で元の位置に戻していました。)
交換前のオーリングは、摩耗や押しつぶされた状態だったのでガタがあったと思うのですが、割と簡単に調整ができていました。

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キャップも外してフリーになり、
やっと、ある程度の精度が出ましたので、あすもう少し詰めてみます。

しかし・・めっちゃ疲れたわ。w

続き:
翌日は、2時間で#3#6#9#12の4カ所とも前後左右、上下ともに0〜5ミクロン以内に収まりました。

現在加工しておりますが、ピッタリ寸法がでており、経過時間と共に変化したりしませんので、これが当たり前と思うのですが。

ついでに、経年劣化?で多少ばらつきが出ていた、X軸機械原点とQセッターの補正も行いましたので、補正値を入力しなくても良くなりました。
posted by 仙人 at 20:39| NC加工機

拝啓MAZAK社長様 2013/07/03

MAZAKに続いて、10年以上も稼働したTS15が2台分の仕事量に悲鳴を上げました。

幸い、ドッカの会社と違って、森精機さんが即日修理に来てくれました。
その様子は別の機会に譲って、空いている時間を利用して、MAZAKのタレットが移動する様子を記録しました。

最近になって、バイク関連じゃなく、同業のNC加工を生業にされている方も数名訪問していらっしゃるようですので、じっくりと見ていただきたいと思います。

又、NCネットワークと言う組織の中に、「技術の森」というコーナーが設けてあり、此処に相談の書き込みをしたのですが・・・コメントの中に、「この時期気温の変化が大きいので、朝起動時と夕方終了時、及び翌日も同じ状態にならないので、調整が必要です」というコメントもありましたが・・これって、メーカーにすり込まれていませんか。当に同じ状態になっているのではないかと、思われます。(コメント頂いた方、不都合があれば消去させていただきます)

移動する様子は、PDFで貼り付けてありますので、少し重いかも知れませんが、じっくりご覧下さい。
各軸はそのまま同じ位置の下に貼ってありますので、時間経過と共に、移動する様子も分かって頂けると思います。(電源は入っていますが、稼働している状態ではなく、停止しています。)

最初の移動量は、3/29日にMAZAKのサービスが調整した状態から触っていませんが、約2ヶ月後の移動量です。
MAZAK NSY200 刃物中心移動 観察結果 及び 計測方法.pdf

この状態が、常務取締役が仰る、既に直って居る状態とは、とうてい思えません。
タレットを接触させる前は、正常に稼働出来たわけですから、この不安定な状態がMAZAKの
性能だとも思えません。

早く治して頂かないと、あと3ヶ月で未稼働状態で1年が過ぎます。
有料でも構わない!、別な修理項目でも構わない!再修理見積もりをお願いしております。

追記:2018/10/15 現在も、自分で直しながら精度を保っておりますが、MAZAK側は修理要請に応えておりません。日本を代表する機械メーカーがこの様な事で良いのでしょうか。
posted by 仙人 at 20:00| MAZAK