2013年07月03日

お化けの正体・・見たり!

13年使った日立精機のNC旋盤TS15。突然不調になりました。

森精機さんに電話しましたら、即日対応しに来てくれました。
状態からして、ベルトの歯が飛んだ症状のようですので、裏側から覗いて観ましたら、かなりささくれた状態になっていますが・・、歯は・・付いています。

いずれにしても、およその当たりを付け、部品の在庫確認も済ませ、翌日交換出来るところまでバラしておきます。

外からの見た目では分からなかったのですが、外してみると・・・。
DSC01790.JPG
ご覧の通り、見事に剥離していました、自動車でも、10年10万キロですから、
そろそろ悪くなってもおかしくないのですが、これで安心してしばらく使えます。


新しい奴は、青い高級品だぞ!!w。
ついでに回転工具のベルトも交換して貰いました。
DSC01793.JPG


あとは、芯出しですね。

まあ、私の手の掛かれば、3時間で・・・・?

のつもりが、延べ時間24時間(2日間で)?????

なんだかいつもと様子が違います。

実は、メーカーさんも、トライしてくれたのですが・・・「このままやっても、いたずらに出張料金がかさむので、社長が慣れているなら、ご自身でやりますか」と言われたので、もう午後9時も回っていた事もあって、か〜るく引き受けました。(サービスマンの名誉の為にお断りしておきますが、森精機の機械に精通していますが、倒産した日立精機の経験はありません。)

こんなの、ちょチョイのチョイ!。のはずでしたが・・。

で、2日目の今日、もう一度途中までバラして組み直???あらら。

トラップ その壱
位置決めピンの位置が#3と#9が入れ替わっていました。
DSC01804.JPG


元々、#9のタレット位置決めピンの加工ミスなのか、穴がずれているようで、調整がきかないので、先端を細くしてあったのですが・・入れ替わっています。
DSC01805.JPG

トラップ その弐
センターキャップのオーリング・・。


此奴が、タレットと供締めになっていることで、カップリングに固定しているネジをフリーにしても、キャップがタレットの芯になっていて、本来フリーであるタレットの自由を奪っていました。
DSC01802.JPG

おまけに、オーリングが新しい物だから、シャフトとのガタもありません。
(調整しても、反力で元の位置に戻していました。)
交換前のオーリングは、摩耗や押しつぶされた状態だったのでガタがあったと思うのですが、割と簡単に調整ができていました。

DSC01803.JPG

キャップも外してフリーになり、
やっと、ある程度の精度が出ましたので、あすもう少し詰めてみます。

しかし・・めっちゃ疲れたわ。w

続き:
翌日は、2時間で#3#6#9#12の4カ所とも前後左右、上下ともに0〜5ミクロン以内に収まりました。

現在加工しておりますが、ピッタリ寸法がでており、経過時間と共に変化したりしませんので、これが当たり前と思うのですが。

ついでに、経年劣化?で多少ばらつきが出ていた、X軸機械原点とQセッターの補正も行いましたので、補正値を入力しなくても良くなりました。
posted by 仙人 at 20:39| NC加工機

拝啓MAZAK社長様 2013/07/03

MAZAKに続いて、10年以上も稼働したTS15が2台分の仕事量に悲鳴を上げました。

幸い、ドッカの会社と違って、森精機さんが即日修理に来てくれました。
その様子は別の機会に譲って、空いている時間を利用して、MAZAKのタレットが移動する様子を記録しました。

最近になって、バイク関連じゃなく、同業のNC加工を生業にされている方も数名訪問していらっしゃるようですので、じっくりと見ていただきたいと思います。

又、NCネットワークと言う組織の中に、「技術の森」というコーナーが設けてあり、此処に相談の書き込みをしたのですが・・・コメントの中に、「この時期気温の変化が大きいので、朝起動時と夕方終了時、及び翌日も同じ状態にならないので、調整が必要です」というコメントもありましたが・・これって、メーカーにすり込まれていませんか。当に同じ状態になっているのではないかと、思われます。(コメント頂いた方、不都合があれば消去させていただきます)

移動する様子は、PDFで貼り付けてありますので、少し重いかも知れませんが、じっくりご覧下さい。
各軸はそのまま同じ位置の下に貼ってありますので、時間経過と共に、移動する様子も分かって頂けると思います。(電源は入っていますが、稼働している状態ではなく、停止しています。)

最初の移動量は、3/29日にMAZAKのサービスが調整した状態から触っていませんが、約2ヶ月後の移動量です。
MAZAK NSY200 刃物中心移動 観察結果 及び 計測方法.pdf

この状態が、常務取締役が仰る、既に直って居る状態とは、とうてい思えません。
タレットを接触させる前は、正常に稼働出来たわけですから、この不安定な状態がMAZAKの
性能だとも思えません。

早く治して頂かないと、あと3ヶ月で未稼働状態で1年が過ぎます。
有料でも構わない!、別な修理項目でも構わない!再修理見積もりをお願いしております。

追記:2018/10/15 現在も、自分で直しながら精度を保っておりますが、MAZAK側は修理要請に応えておりません。日本を代表する機械メーカーがこの様な事で良いのでしょうか。
posted by 仙人 at 20:00| MAZAK