2015年09月28日

間違い探し

3VNを息子に譲り、1JKに乗り始めてから、ず〜っと感じていた違和感。
何かは、はっきりしなかったのだが、何をやっても上手くいかない。
3VNと比べたり、お客さんの1JLとのり比べても、妙にサスの動きが悪いように感じていた。

今年の2月頃から、本格的に解明に取り組んだ結果・・・・
1,動きをよくするために、Fサスバネにベアリングを挿入してみた。
http://nagsed.sblo.jp/category/1008691-1.html
が・・動きが良く走破性が向上した反面、コーナー進入時に寝かすと同時に、スットとサスが伸びる為に、曲がりにくい特性になったりする。

2,この特性を改善するために、登場したのがBURRITOである。(3VNは、市販のカートリッジ・イミレーターを8年前に挿入済みだが、コーナーで伸びる特性は、穏やかになるが消えない)
http://nag-sed.com/product/index3.html

違和感とは、単車をまっすぐにして、フロントを上下に動かした場合に、特に顕著に表れる。
○その症状は、押した後、入力を抜いても、元の位置まで戻らない。戻らないから、オイル量を増やして、空気バネを使うと・・、戻るようになるが、ごつごつ感が現れる。そこで、前述のベアリング挿入となる。

 なぜ?、他のバイクは、逆にオイルレベルを下げる方向に調整することが多いのに、逆になるのか。???

( 間違い その1)物理的、作動ストローク量を間違っていた。
こちら、3VN フォークを一番短くしたときの残ストローク 約5ミリ
DSC04130.JPG
対して、1JK 同じ条件で、14ミリほどある。
DSC04131.JPG
これを、残ストロークと勘違いして、調整カラーをどんどん短くしていき、インナーチューブの空気だまりが小さくなり、反発力を無くしていた。http://nagsed.sblo.jp/article/163810138.html
 そこで、油面とカラーを正規の長さにしてみるが・・・フリクションは変わらない。

(間違い その2)潤滑剤
さんざん探求した結果、出した結論は、シールと、ダストシールのフリクション?。
そこで、充填しているグリスの種類を替えてみた。
DSC04170.JPG
上が今まで使っていたシリコングリス。こんな風に入れていました。
DSC04171.JPG
下の緑の箱が、今回使ったもの。比べると・・・
DSC04169.JPG
右が新しいグリス。左は従来のシリコングリス。持ち上げると、すーっと 落ちます。
対して、シリコンの方は・・、振っても落ちません
え?・・・、メッキとグリスの相性???。

(間違い その3)メッキの種類によって、シールゴムにフリクションが生じる?。
実は、この黒くコーティングされたインナーパイプは、お客様からの払い下げ。コーティングに出したときに、樹脂で出来ているフローティングバルブが溶けて無くなっていたので、私が自作して使っていた。(フローティングバルブ=このバルブが上下することで減衰バルブの役をしている。)
DSC04185.JPG
ところが・・、暫く放置すると、まるでのり付けしたかのように、張り付いてしまうのである。
ZOILのラバーグリスが効果あると聞き、入手して塗布して見たが、結果・・変わらず。
 
 結果的に、従来のクロームメッキしたパーツと交換することになった。
DSC04187.JPG

(間違いその4)オイル量の測定方法
通常、指定量を挿入した場合、オイル上面までのレベルは、誤差程度のものであるが、
なぜか?20cc以上も、抜かないと規定のレベルにならない????。
フォーク内径や長さなどを調べたが、間違っていないようなので、オイル測定器具を怪しんでみた。

今まで使っていた、メスシリンダー(KIJIMA250ml 日本製)
DSC04190.JPG
実際に、ガラス製のメスシリンダーで、比較すると・・・・
DSC04189.JPG
なんと!250mlの目盛りのところで、270mlも入っていた!!。
SRXは278mlなので、先に250mlいれてから、さらに28mlを継ぎ足していた訳なので、20ml余分に入ってしまうのである。

ここでやっと原因がわかった。
レベル198oで合わせたときに、20ml抜き出さないと、合わないことになる。

(間違い その4)オイル粘度
ここまでやっても、BURRITO挿入以来、ベアリングを初めて入れたときの柔らかさが、戻ってこない。
いや、峠などを走る分には申し分ないのだが、一般路ではどうしてもゴツゴツ感が気になる。

今使っているオイル粘度はASH#33。これって、減衰もコンプも効かない状態でちょうど良かったはずなので、制御できるようになったのだから、柔らかくても良いんじゃないか?。

と言うことで、ASH #11 一番柔らかい奴にしてみました。

わっははははははは!。
直りました。#11番でも、十分に減衰もありながら、波状路の走破性も戻りました。

よゐこは、教訓にしてください。 おしまい。


posted by 仙人 at 22:05| 猫足・サスペンション

2015年09月17日

あらら、こんな処にも、トラップが・・( sub タイトル 怪我の功名)

 約5年前から、1JKのオーナーになった訳ですが、同じく所有している3VNと比べても、F・サスの動きに差異を感じていました。お手本にしている”そらいろごう”に似せようとしても、段々遠くなります。

 その原因は、9月14日の記事にあるように、アジャスター調整量と空気バネの相関図を作ってみて 初めて解りました。もちろん、インナーチューブ外径が2ミリ違うのだから、内径にも差があり 同じストロークをさせれば、容積の小さい方が早く内圧が上がることも、頭では理解していました。

 14日の日に、フロントアジャスターの(締め込みが足りない=カラーが短い)事が判明してから、なぜ、そのような事が起きたのか、考えてみました。

そして、検証。
此方、3VN (トップキャップを外して、アウターチューブをいっぱいにも持ち上げた状態で、三つ叉に触るぐらいの位置で、ボトムエンドとなります。
DSC04130.JPG
対して、1JKはというと・・・???。
DSC04131.JPG
写真の様に、3VNと比べても14ミリ手前でボトムエンド・!!。ガ〜ンです。

この位置を、残ストロークだと勘違いしていましたので、
まだ余裕がある物だと思い込み、イニシャルアジャスターをどんどん緩める方向にしていたのですね。
 このセッティングで、ライディングの師である、ヨシ王さんに試乗して頂いたときに、「 3VNは、申し分ない特性になったけど、1JKは・・途中で止まっちゃうよ?。」と言っていた原因と症状が解りました。

 これまでに、アジャスター調整やシムを入れることで、バネの堅さは大きく変化しないことも解ってきましたので、どのハンドル高さが安心して乗れるのかを探ってみました。

 いつものワインディングに行って、大きく締め込むと曲がらなくなり、緩めすぎると切り込みますので、一番気持ちよく曲がれるところを探しました。その状態では、ゴツゴツ感も残りますので、走破性を良くするために、アジャスターを内圧が0.2kg/㎠になるまで締め込みます。

と、ここからが大事!。
締め込んだ分はハンドル位置が上がった事になっていますので、その分は突き出しを変えることで、姿勢を正します。

これで、初期作動が良くなり、旋回性能も格段に上がりました。おまけに、締め込み量だけ残ストにも余裕が出来たはずですね。

 そもそも、レーサーの整備をやっていたときのイニシャルアジャスターの使い方は「残ストロークが無くならないところに合わせるのが鉄則で、その為に変わった姿勢を突き出しで修正する。」
これが、正しい使い方だったんですが、すっかり忘れていました。
 
 と言うのも、サイドスタンドを掛けた状態で、スタンドに車重をのせ ハンドルを引いたときに10ミリ前後伸びるのが、一般車両の調整目安になっていましたので、(サスのパーツを買うと、その様に書いている物もあります、現に3VNはこれに沿ったところで調整している。)此処ばっかり重要視していましたので、1JKのボトムエンドを残ストロークと勘違いしていた事も、大きな間違い!セットアップの違和感に繋がったと、猛反省せねばなりませんね。

随分と長い時間が掛かりましたが、大きな収穫を得たと思います。
まさに! 「怪我の功名」(笑




posted by 仙人 at 18:55| 猫足・サスペンション

2015年09月14日

BURRITO NAG ネコアシ ダンパー システム 取説

表記の取説(PDF)が出来上がりましたので、紹介いたします。
ブリィートステッカー.png
BURRITO 9-10.pdf
適合フォーク径/適合機種も増えましたので、HPに掲載依頼中ですが、簡単に紹介しておきます。
φ35(セロウ/SR)φ36(SRXキックモデル)φ38(SRXセルモデル/z1/アドバンテージKYB)
φ41(BROS/NC700/GSXインパルス)φ43(VMAX)次々とラインナップされていますが、該当機種が見当たらない場合は、オーダーでの制作も可能ですので、メールか電話でお尋ね下さい。

2015年09月11日

フロントフォーク・イニシャルアジャスターの不思議。

 今回猫足BURRITO君の装着に伴い、フロントフォークの適正油量とイニシャル・アジャスターの締め込み位置を探っていたのだが、1JKだけが他の機種(3VN/SR/Bros/NC700等)のような、思った方向にならないでいた。原因は・・・自分のミスで、巻きバネベアリング装着のギャップ吸収性だけを気にして、どんどん長さ調整カラーを短くしていった経緯があり、標準長さよりも10o短い状態になってなっていたのに、気付かないでいました。

 おかげで、今までなぞだったサスペンションの不思議も解析でき、
      
正に” 怪我の功名 ”(笑)
標準時から、オイル粘度を変えたり、アジャスターを装着したり、社外品のカートリッジイミュレターを挿入したりしていましたが、自分の思った方向に行かないので、エアーバルブも取り付ける(3VN)など。
 それでも・・、アジャスターネジを大きく振っても??あまり解りません。エアーを抜くと、明らかに解るんですが・・。

 今回は、カラーが短いのに気付かないままで仕様変更していたので、何をやっても堂々巡り。挙げ句の果てに、オイル量を20cc増やすという暴挙に出てしまいました。(反省)*エアーバネが強くなる。

 そもそも、3VN(φ38)よりも、1JK(φ36)の方が、同じオイルを使用した場合に、断面積比で約1.2倍ほど小さい訳だから、同じ粘度よりも堅い方が良いだろうと思っていましたが、どうやっても3VNの動きの良さに敵わない。太さが違うと言うことは・・・密閉されている空気量も違うよね?。
      と・・・・・
 敵を知らないで、いろいろ攻略方法を探ってもらちが明かないので、違いを見るためにフォークにエアーゲージを取り付けて、比べてみました。DSC04120.JPG
 で、優等生の3VNと同じ内圧に成るように、アジャスターをいじっていると・・・、内圧が変わります??。
すなわち、締め込んでインナーチューブが上に引っ張られる事で、容積が増して内圧が落ちます。
3VNと同じ圧力を求めると、ぴったり10o締め込んだところ!!。

お客様の車輌でも たまに見かけますが・・・、

普通は、(緩めると=プリロードが弱くなる)と、考えがちなんですが、「緩めて沈んだ分は、内圧が高くなる」ので、「巻きバネの反発力が弱まる分と空気バネが強くなる部分が、入れ替わっていたのでした。」だから、イニシャルアジャスターを弄るよりも、空気圧を弄った方が大きく変化していたんです。(良かった、私が鈍感じゃなk(自粛

 次の図は、ハンドルを引いた状態で内圧をゼロにした状態から、車輌を垂直にして空気圧を記録。
更に乗車した状態で記録。その変化量を、アジャスターを3段階に締め込んで、グラフにしました。
DSC04122.JPG
詳細を知りたい方は、PDFを。
KMBT_C20020150912102425.pdf
 考えてみれば、初歩的なことなのに、苦手意識が先に立ち、考えが及びませんでした。反省!。
だから、イニシャル調整して、ハンドルを引いて空気を入れても、大きく変化しない訳です。何にも変わっていない! ちゃんちゃん 

 もちろん、適正空気圧になる長さのカラーを挿入して、オイル量も基準位置に戻して、(BURRITOが入っているので、体積分の20ccは引いてありますが、油面位置はこれで標準位置に)走行してみましたが、ベアリング挿入効果で、ギャップ吸収性も戻り、しっかりした脚になりました。

 これは、私だけじゃ無く、失敗している人が多いんですよ〜。気を付けましょうね〜。

バイクは、まだまだ 楽しくなる。今までの私の8年間を・・返せ〜 (笑)

追記:ちなみに、今回使用しているフォークオイルは、ASH #33。インナーチューブ径がφ41を越える車輌については、もっと柔らかい#30とかでもいいと思いますので、テストして紹介します。
社外スプリング推奨粘度のオイルでは、堅すぎてダメでした。

 台風で被害に遭った方々に、お見舞い申し上げます。
posted by 仙人 at 18:21| フロントフーク・アジャスター