その後、欲張って、リヤサスにもベアリングを装着したところ、まっすぐ走るにはギャップの突き上げも更に緩和されて、楽ちんになったのは言うまでもありませんが、どうもコーナーリングアプローチの切っ掛けが、しっくりこない状態が続き、試行錯誤を繰り返していました。
5月の23/24日にSRX誕生30周年記念が行われた折に、神奈川にあるBSファクトリー(BSF)さんに様子を見て貰うことが出来まして、疑問が一発で解けました。
ベアリングを入れることで、入る方も、戻る方もスムーズになったので、コーナー入り口で一度縮んだスプリングがノーマルよりも速く動く(戻る)ので、進入姿勢が作りにくいことが解りました。
実は、当社が所有しているもう一台のSRX3VNには、この辺の対策で市販されているイミュレーターという、後付の減衰バルブが装着されているのですが、いまいち効果が体感出来ずにいました。
そこで、・・・作っちゃいました。
右が市販品、左が1JK用36試作品。(市販品で効果が出ていれば、購入するのが筋なんですが・・・)ごめんなさい。
バルブの上側に見えるバネを押し縮めると、押し側(入る方向)に抵抗が増えます。戻り側の調整機構はありません。
疑問:
比較して解るように、バネの力が違うのは歴然ですよね。(市販品は、手で押したぐらいでは、縮みません)
何度か、更に縮めて見ては居ますが、明確に正確が変わることもありませんでした。
装着場所:
これは、フリクションパイプとバネの下に挟まるように位置するのですが、一度落とし込むと・・逆さにしないと取り出せない?。
で、スペシャル工具の出番に。(笑
1案 太い針金の先端を薄くして、U字状に曲げ、スプリングの間に引っかけます。
2案 ボルト頭を掴まえられるように、チャックを用意します。そのままでは、中心が解らないのでガイド付き!。
こんな風に、キャッチ出来ます。が・・・・・、この後の、調整作業をスムーズに行うには、又は・・興味を持った方が作業を行うにも、前途多難を予想させます。
で、こんな解決策。
スプリングに、キッチリ掴んで貰うことにしました。(以下手順です)
スプリング断面です。
切り口に近いとエッジが立っているので、先に此方にあてがっておきRの付いている方を後に納めます。
@切り口を確認
Aエッジ側を先に入れます。(このときに、傾けすぎない、入れすぎない様にすると、スムーズに入ります。)
B手のひらで押し込みます。
C調整は、スプリングの間から6角レンチを入れて、ナットを緩めます。
これで、準備完了。
ところで、(3VN用38)バネの太さに注目して頂きたいのですが、
市販品を使う場合には、フリクションパイプを取り出して、押し側の(大きい方の穴)穴拡大という同時作業があります。
今回作った物は、ノーマルのまま、何の加工もしないのが前提になります。
結果、この状態でバネをネジを1〜2回転戻し絞めるだけで、はっきりと特性が変わります。
(後で確認したのですが、既に加工済みの物にも、そのまま対応出来ました。)
当然サイズも違うので、バルブ形状やデザインもそのままという訳に行きません。ついでに、取り出しやすいように、一工夫加えました。
バルブのサイズや、オイル通路面積も変えました。1JKと3VNも仕様違いになります。
戻り側バルブを動かしているバネも、何種類か試しましたが、特性を司っているのは、此処じゃないようですね。(無駄な努力だったかも〜(笑)
さて、一番関心のある乗り心地ですが、
○ベアリングの初期作動効果を残したまま、余分な動きがなくなって運転が楽になった反面、やや堅めに感じる特性に変化(ノーマル比)しますが、突き上げ感はありません。
○当社比によると、コーナー入り口での安心感、コーナーリングのアベレージがわずかですが(ヘタレなので・・)向上しています。いつも、ブレーキを掛ける場面でも、ノンブレーキでも平気になりました。
○フロントの動きが押さえられた分、リヤが負担して動きが多く成りますので、リヤのプリロードを1ノッチ掛けました。
今までは、前後で同時に沈んでいたのが、リヤだけ沈むのでピッチングが気になります。(この辺は、好みに合わせて、リヤを固くするか、フロントのバルブ作動域を調整する必要があると思います。)
ちなみに、私の好みは・・・今回のイニシャル設定よりも、少し弱めかな?。
量産アルマイト品が上がってきたときに、量産と交換しますので、その時に微調整かな。(体重が少ないからね〜。五十三キロgの骨骨隆々!。)
追記:2018/06/19
その後の試行錯誤で、解ったことがあります。単品で使用しても、思うようなセッティングが出来ませんので、購入前に こちらも読んでください。
http://nag-sed.com/product/pdf/adj_burrito_set.pdf