2010年11月08日

強制減圧バルブの功罪(考察2)

今日は、減圧と密接な関係にあるサスペンションについて述べてみますが、表題の強制減圧に限らず、全ての減圧バルブに通じます。

これから何点かその影響と言える現象を書きますが、読んで頂いて” あ!そうなんだ!!又は、ふ〜ん ”と思われた方は、次回の乗車時に思い出しながら乗ってください。

 最近の車輌は、サスペンション機能が充実して、加減調整機構は標準装備が当たり前の良い時代になったのだが・・・、対してサスの味付けが、常に走る?言い方を変えるとライダーに積極的に攻めることを求めている気がするのだが。

私がそう思う一因に、前後共に堅すぎる設定にあるようだ。(私が軽量だから、それも一因にw)
現行のマシンは、アクセルオフ時ののめり込みを押さえようとすると、どうしても堅くせざるを得ないようで、更にタンデム仕様で販売されるために、柔らかい設定にしづらい部分もあるのだろう。

現象1)同じ場所の右左折
 一旦停止して進入した場合と、停止しないで減速、連続して進入した場合とでは、走行ラインが変わります。一時停止した直後に回る場合は、気を許すとオーバーラン気味になってしまうことを、経験したことは無いでしょうか。
※両者の違いは、フロントサスペンションの沈み込み量やF・サス初期作動の特性による。
 この現象は、急激に発生するエンジンブレーキに対処した結果、フロントサスが堅くなり、ブレーキ操作等でフロントを沈めないと、旋回性能が得られないためである。
 仮に、停止後旋回性能だけを向上させようとすると、単にフロントを柔らかくしてやると、見違えるように、安心して曲がれるようになる。(勿論、後ろも見合った堅さにする)

しかし、次に述べる現象Aはひどくなる。

現象2)定速走行時
 @一定速をキープしているつもりでも、徐々にスピードが落ちていたり、常にアクセル開度に神経を配っていないと、知らないうちに速度が落ちている。A又は、アクセルをちょっと戻しただけでも、エンブレがきつくフロントが沈み込む傾向にある為に、フロントサスの味付けが堅めになる。

これらの症状はエンジンブレーキ軽減、すなわちクランクケース内圧を低く保つことで、解決するし、理想的なサスペンションは安全も担保するのです。
 
 未装着の読者は、パワーがあるからとか、RAM仕様だからとかあきらめずに、今まで体験したことのない楽しく、操作が楽なマシンに憧れてください。

既に装着されている方は、更に乗りやすくするためのサスペンションの方向性を探ってください。

 GPマシンでも、安全に速く走るには、素直な操縦性、エンジン特性が求められるのです。
阿部孝夫選手も
、「 サスは、キャブが左右する 」と、言っておいででした。
還暦で大型免許皆伝となり、自分で乗り始めて、いまごろ少しずつそれが解ってきた気がします。(笑)
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