先ず先に、データー掲載の前に、
メーカーサイドでは、『背面加工の場合は、必ずチャック爪を加工するので、同芯度は重要じゃない』と考えられているようで、出荷時の検査成績表にも項目は設けられていません。
後に、井戸常務取締役も『特別の注文があれば、芯出しをして出荷しております』と、某会社にわざわざ出向いていって説明されたそうです。
では、私ども一般の者は、精度が必要ないと言うことでしょうか。
弊社の一件があってから、重要だと認識されたようで、その後は検査項目に追加したそうですが・・。
芯がずれたまま加工すると、サブ側のつかみ代の少ない方がこじられて、表面に傷が付きます。
Sub軸芯ズレ.pdf
さらに、本来は、報告書にあるような測定方法ではなく、研磨してある外周が基準になります。
タレットの芯ズレ修正の際に、再確認を行って貰いましたが、先のデーターと同じ、中心基準で測定していましたので、外周基準で再測定して頂いたデーターが、こちら。
Sub外周測定.pdf
さらに、六角形の材料とかの加工時には、受け渡し場面で、主/Sub側両方で咥えた状態で回転しますが、主軸側とサブ側の角度がシンクロしていません。通常であれば、ズレはつきものですので、両方が咥えた状態で、ズレ量をゼロ値に記憶するパラメーターを持っていると思いますが、この機種にはその設定もありません。メーカーも『ズレ角度は、作業プログラム中に補正値で入力が必要です。』といいます。
サブ軸と関連して、原点復帰があります。
この機械の最高責任者の中島氏によれば『主軸とSub軸とはそもそもモーターの線の巻き方が違うので、自動原点復帰は出来ないので、手動でゼロを探してください。』と言っておりますが・・・
2009年01月31日の作業報告書にも、此の事は以下の様に記されています。>『アラーム364は、電源投入後にサブスピンドルを手動にて回転してもらい(サブ主軸の原点復帰をしてもらい)主軸の位置を機械に覚えさせることをお願いいたしました。』しかしながら、モニター上には、原点復帰が完了したのを知らせる、インジケーターランプが備わっており、原点に入ると灰色が赤に点灯します。これは、X−Y−W−C1(主軸)−C2(Sub軸)にも、同様にあります。分厚い取説を読んだら、やり方が書いて有りました。
これを行わないと、駆動力が主からSubに移ったときに、自分がどっちの方向に回ったらいいのか解らなくなり、エラーを発します。
工具登録の際には、全ての工具に表加工、裏加工、正回転、逆回転の基礎データーを入力するのですが、これとも連動しなくなります。
翌日、修理立ち会いに来たときに、原点復帰をやって見せましたら、『知らなかった・・木村君は知っていたのか』と部下に聞いておりましたが・・この報告書を作成したのは、木村自身です。
何て幼稚な嘘をつくのでしょうか。それを鵜呑みにして、欺される井戸常務もどうかと思いますが・・。
その他の修理項目にも共通して言えることですが、対処療法でごまかす、言葉で言いくるめると言う態度が多々見られます。
2013年04月19日
背面加工軸の芯ズレ。
posted by 仙人 at 19:38| MAZAK