導入直後のことですが、初めて切削開始(2008年10月20日)したら、出来上がった部品の全長が1.5oばらつきます。
当初は、慣れていないので使いこなしていないのかと思いましたが・・何かおかしい。
そして、翌日サービスの人に来て貰いました。
作業データーを載せるその前に。!
この機械が搬入される前に、2008年8月28日美濃加茂工場でサンプル切削をして貰っていますが、その時の資料。
組み立て作業員も、途中で台湾出張にかり出されたとかで、前半と後半では組み立てた人が違います。
Sub軸生爪加工.pdf
この後の項目と重複する部分もありますが、何が起きていたかというと、『無給油状態で作動させた為に、チャックにカジリが発生して、動きが悪くなっていた。』
通常の動きであれば、主軸で表面を加工し終わると、サブ軸が受け取りに行って、しっかり咥えて次の部品長さまで引き出した状態で切断し、背面加工位置まで戻って、背面加工が始まります。
しかし、チャックにカジリが発生して、動きが悪くなった状態では、
受け取りに行き、チャックが締まりきる前に戻る動作に入りますので、咥える位置が安定しなくなり、寸法がばらつくという結果でした。
これが分かるまでに、メーカー対応は資料の通り。
2008年10月23日、原点のドックを1.5oずらした。
12月18日1.5oずれているので、チャックバリアーが点灯して、エラーに成る。
2009年1月20日 クランプ動作をしながら、後退することが判明した。
主軸タイマーを200→400に Sub軸タイマーを100→400に変更。
2月2日 (この機械は対話式なので、大半が自動設定されてしまいます)粗挽きの初期設定が『2』に設定されているが、自動設定にすると、勝手に『4』に変更されてしまい、切り込み負荷が大きくなる。突っ切り刃物が壊れる。
この時点でも、◎の処に注目すると、AL364『Sub軸は手動で回転して原点復帰をする』と記されていますが、自動復帰の機能は付いていました。この方達も、この後名前が出る製産責任者の中島氏も、方法を知らなかったようです。中島氏曰く『モーターの巻き線が主/Subと違うので、自動復帰出来ない』
2月3日 多分 2月の2日と同じ症状。勝手に負荷設定が変わる。
2月17日此処で初めて、一度もグリスアップしていないことが判明。
最初のデーターに戻ると、チャックの爪(生爪と言います)成形の時に、左右対称に作成するべき物が、チャック角度が5度ずれた状態で成形されていたので、片側に余分な荷重がかかり、傷が付く。(この後解るのだが、芯ズレした状態で、出荷されていた。2月24日に井戸常務取締役の説明によると、『JISで定められていないので、検査の必要は無い』ということらしい。
通常、カスタマーの(指導員)仕事は、初めて使う機械の注意点や使い方の指導をするのが仕事なので、設置後の稼働する場合は、潤滑油を入れたり、グリスアップをしたり、作動前の点検等、全て確認した後に稼働してみせる任務がある。
が、私が爪の不具合を問うと、肝心のチェック項目抜きにして、新しい爪の作成に入った。このときに初めて、角度補正もされていないことが判明。
結果的に、約半日ぐらい掛けて作ったので、一日は再度試し削りをすることでタイムアウト、説明を聞く時間は無くなりました。
と言うことで結果的に、だれもグリスアップしない状態で稼働させることになった。
その後、半月以上は、機械の動きを覚える為に切削作業はしていない。
受け渡しトラブル’08/9〜09/2/24.pdf
この作業報告書の最後2月24日に、井戸取締役がコメントを残しています。
『昨年の10月23日に弊社サービスより修理させて頂いた際に、ワーク寸法が1.5oズレる対策としてW軸の原点を1.5o調整させて頂きましたが、この処理は結果として不適切で有りました。尚、1月26日にw軸原点は工場出荷時に戻させて頂きました。誠に申し訳ありませんでした。』
が、後にこの未稼働時間のリース料等の保証をして貰おうと電話しましたが、『あれは、ユーザー側の整備ミス』と簡単に撥ね付けられました。未だに何の保証もありません。
また、チャックタイマーを変更した時点で、私が『そんな修理方法で、治ったとは認めない』と発言した際には、逆ギレして『直し方が気に入らないのなら、もう二度ときません』と、思いあまって、社長に直接手紙を書くまでは、放置状態となりました。
しかし、その後のトラブルも共通して言えると思いますが、一従業員の意志で、ユーザーを放り出したり、間違った方法を押しつけることの出来る自由な会社なのか、機械の性能よりも、それに携わる人間の資質で、必要以上に品質を落としているのでは、と疑いたくなります。
2013年04月19日
初切削で、長さが安定しない?。
posted by 仙人 at 21:10| MAZAK