課題 [ 重曹の働きについて ]
私の年代で、重曹と聞けば・・ふくらし粉!、
今のように、何でも手に入る時代でなかった頃は、おやつには小麦粉で作った蒸しパンやホットケーキ(の様な物ww)をふんわり仕上げる為に、よく用いられていました。(もっとふんわりさせようと、沢山使用すると苦くなるだけですので、量方には注意!)
前置きが長くなりましたが、修理依頼を受けて貰えないまま、8ヶ月も未稼働状態になっている、MAZAKのNC旋盤(200UMSY)を処分するに当たり、80Lを越える切削油の処理をしなければなりません。
他の加工機に比べると、MAZAKは潤滑油の放出量が3倍ほど多いので、これが切削油に混入して他機種と比較してもより腐敗しやすくします。(未稼働時でも、エアーを繋いでおくだけで自動潤滑されるようです。)
そのままの状態で、稼働中のほかの機械の補充用にしても良いのですが、油水分離が大変なので、移す前に潤滑油だけを抽出することにしました。
一晩おくと、表面に潤滑油を含んだ膜が張りますので、これをすくい取って容器に移す。これを毎日、根気よく行います。
それがこれ。
過去には、湯煎分離も試みたこともありますが、電気エネルギーの無駄を無くす為に、今回は環境負荷の少ない方法で挑みました。
すくい取った、油膜に重曹を入れ、充分撹拌した後一晩放置します。
これが、放置後。綺麗に分離しています。
下に残った澱は、油分を含まない汚水です。(腐敗臭もあります)
分離後の潤滑油を移し替えて集めるときに、若干の澱もまじりますので、開口面積の小さな入れ物に移し、少し重曹を加え撹拌して放置。
こちらが、攪拌時
沈殿後。綺麗な透明度です。腐敗臭もありません。
容器底に沈殿しているのは、重曹です。
この工程を経て、抽出された潤滑油は・・・3Lを越えました。
2L入りの容器にまとめたのがこれ。
抽出されたオイルがエマルションタイプの切削油ではないことが、水を加えても乳化しないことで確認出来ます。
よゐこは、宿題を早めに済まそうね〜。終盤に追い込むのは駄目だぞ〜♪
NC工作機に付き物の[ 切削油の腐敗 ]処理に、一石を投じられるかも知れませんね。
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