もしもし!MAZAKさん。又かよ!!。(怒り
アンギュラベアリングの使い方、間違っていませんか?。
事の起こりは、複合旋盤 NEXSUS200−2MSYの回転工具を用いて、ドリル加工中に過負荷で停止した。
最初は、ドリルチャックの締め込みが甘く、シャンクが空回りした為、切削できなくなって高負荷になったのかと思ったのですが、調べてみると、連結しても・・ドリルに駆動力が伝達されていません!。(工具ホルダーの中で空回り)
工具ホルダーの中は、90度に伝達方向が変わるので、ベベルギヤが仕込んであります。タレットから外して見ると、ほぼ面一であるはずのシャフトが飛び出しています。

此方は正常な位置

押し出されたことで、ベベルギヤの傘が離れてしまい、力が伝わらなくなった様です。
で・・・・
バラしてみました。
案の定、シャフトが押されて引っ込み、ベベルギヤが非接触状態でした。

通常、ボールベアリングやアンギュラベアリングを用い、シャフトのガタは発生しないように組まれているのに、おかしいですねー。ガタを止めるストッパーか何か破損したかも知れないので、確認の為に反対側もバラしてみますが、多少ガタが増えることがあっても、こんなに動く事はあり得ません。
ギヤの先端も、空回りしたことで摩耗してしまいました。

バラしました。えっ!?こんな所に切粉??。(カバー側)

残った方は・・・?、ベアリングのボールが浮いているように見えます。

シャフトを引くと、難なく外に引き出せましたが・・・・
なんで?ボールが外れる?。不安がよぎります。ロックナットが緩んだ?か?。

引き出してみると・・結果的に、ベアリングはバラバラの状態ですが、ナットは緩んでいませんでした。

これって・・・折角アンギュラベアリングを使っているのに、ボールを挟む組み合わせになっていないようですよ。もちろん、場合によってはその様に組む事もあるようですが、向きが逆じゃ無いでしょうか。

左(背面組み合わせDB)と中央(正面組合わせDF)は、内輪か外輪のどちらかで玉を押さえるので、バラバラになりません。又ガタも出にくくなります。
今回バラけた右図の使い方は(並列組合わせDR)と呼ばれ、どれも間違ってはいないのですが、DRだけはスラストベアリングと同じなので、一方向から荷重がかかる場合と限られます。
図の場合は、右方向からの荷重に対して玉を抱き込みOKですが、左側からの荷重はNG。玉が離れる方向に力がかかり、最悪玉が溝を乗り越えて外れます。(下の図参照)
ついでに、ドリブン側の(回される小さい方)ベアリングも確認。あちゃー・・・やっぱり逆組だ!!。
実際にベアリングを組み立てるのも、この方向から。(もう一度組み直しました。)

斜めの状態で、玉を仕込んで押し込むと、組み上がります。
この写真を見ても、並列組み合わせであった事が解ります。


さて、何故この様なことになっていたのでしょうか。
ベアリング圧入された、駆動側ギヤシャフトには、連結時に多少の押す力が加えられますが・・・。
この力の数倍強い力が、ベベルギヤが回転することで、傘に反発する作用が働き、シャフトを押し下げます。
結果的に、シャフトが抜ける・・。 まさか・・・ご存じなかったんですか?。ネ??
今まで壊れずに、もったのが不思議な位なんですが・・・。
組み付けた状態では、アウターレースはケース(外輪)で押さえられ、インナーレース(内輪)はナットで締め上げられていますので、それぞれはボールが溝に有る限り、ズレることは無いのですが、此処でもう一度右図面を見ると、アウターレースが固定していても、インナーレースはシャフトと一緒にずれやすくなるのが解ります。
お〜い!MAZAKさん、荷重のかかる方向が間違っていますよ〜。
さて、問題は、後8個有るホルダーを全部バラして、確認、組み替えするかどうかですが、メーカーの対応待ちになるんでしょうか?。
というか・・・、対応してくれるんだろうか?。
追記:ちなみに、付属で付いていた機械の断面図面を見ると、すべて(DF正面合わせ)に描いていましたが、こっちも大丈夫なんだろうか?。しっかりせいや!!。
追記(2):今朝思いついた。回転工具ホルダーシャフトが飛び出た件の続き。
連結には、背面にあるスピンドルシャフトがエアーシリンダーで押されて飛び出して押す。この時に先端の四角い部分がかみ合って連結される。
ここで問題。エアーシリンダーは、回転工具連結先端部と常に接して、なおかつ押し続けた状態であれば、ベアリングの逆組も納得できないでもない。しかし、今回の事象が発生するには、疑問もある。
1)エアーシリンダー圧力。
この力を想定して逆組しているのであれば、べベルギヤ回転時の反発力よりも、エアーシリンダーの押す力が弱かったことになる。
2)ストロークは足りているか。
エアーシリンダー押しつけ力が十分確保できていたとしても、連結時のシャフト端面に隙間が有ったとすれば、今回のようなベアリングの組み付け方向は、間違いとしか言えない。
追記:2018/10/15 現在も、自分で直しながら精度を保っておりますが、MAZAK側は修理要請に応えておりません。日本を代表する機械メーカーがこの様な事で良いのでしょうか。
後日、本社に品物を送って修理依頼をしましたが、「御社とは、修理契約がされていないので、修理に応ずる義務はありません」とサービスの方から、知己返されてきました。どんな携帯で契約しようが、製品組み込みミスであれば、無条件で直すのが当たり前と思いますが、これを読まれた方は、どのように思いますか?。
これが車だったら、何人の命を奪っていることか・・。社長に直訴しても、相変わらず だんまりです。